ノーラン・チャート 先の宮城県知事選で勝利した現職の村井知事は参政党一党のみと戦う厳しい戦いだったと述べている。
 直近の参院選でも議席を拡大した参政党は右派ポピュリズムと認識されている。
 ポピュリズムとは自由民主党や立憲民主党など特定の政党の支持母体に与せず、所謂浮動票を投げ得る様々な社会的階層の人々から支持を受けることと考えられているが、世界的恐慌の後、疲弊したドイツの経済下に総選挙で比較第一党に昇ったのがナチスであり、ナチスは典型的なポピュリズム政党であった。

 1960年代の高度経済成長期における自由民主党は自主憲法制定を謳って、日本における経済的自由の極大化を逞しく牽引した政党であった。
 然るに、1970年代に至ってオイル・ショックに見舞われた日本は低成長時代を迎え、田中角栄総理の金権体質が問題視され、1980年代に入るとバブル経済を謳歌した日本は翌90年代に至って愈々経済成長を難しくするほど経済を疲弊させ、自民党は公明党との連立を必要とするほどに衰えた。
 今、日本の大手企業がサイバー攻撃を蒙る時代に転じて、日本の政党がその都度の選挙における得票に許り慮って行動するならば、日本はポピュリズムの支配する国へ堕し、中国共産党やロシアの専制体制に隷従することとなる。

 高市内閣が国家百年の大計を望んで、自主憲法制定への途を切り拓くならば、日本の復活は十分有り得るだろう。